【回顧】マンモス年を懐かしむ
マンモス年と銘打たれた一年が、もう間もなく終わります。
あんなこと、こんなこと、あったでしょ。
今回は、来月にはスタン落ちするカード達を懐かしんでみたいと思います。
主にミラクルローグ視点ですが、僕の個人的意見しか含まれていません。
あんまり真面目に読まないように。
旧神のささやき
「クラーケン年」と名付けられた一年のオープニングを飾った拡張。
ウネウネした気持ち悪い触手系のテーマで、薄気味悪いトレーラーにHSプレーヤー達は胸を高鳴らせた。すぐ胸が高鳴っちゃうんだ。
4大旧神という10マナのレジェンド群が最大の特徴となっている。
旧神最終期のメタデータ(Tempostorm)
https://tempostorm.com/hearthstone/meta-snapshot/standard/2016-08-16
2斧、2/3/3突撃、3/3/4挑発、4/4/3突撃、5/5/4+3点と爆テンポムーブを見せる隙の無いドラゴンウォリアー。
トログ、ゴーレム、野獣の精霊、4/7/7を従え、ハンマーと溶岩爆発で相手を血まみれにするアグロシャーマン。
先生やら灯火やらで1/1トークンを並べ、処理が追いつかないところで一気にカウンターを決める爆発力を秘めたトークンドルイドが3強を形成。
それ以外もティア2には多彩な顔ぶれが並ぶが、ヴァリーラとアンドウィンはちょっと留守にしていた。
この頃のミラクルは、ドラゴンウォリアーとアグロシャーマンにボコられていた。
トログ→ゴーレムを見て爆発し、2/3/3突撃を食らっては爆発していた。
特にアグロシャーマンには、テンポストームで25:75を付けられるという超ガン不利。
だってデッキに挑発も回復も入ってないんだもの。(だったが、あまりに勝てないので上の最終期のリストには円環の3点ヒールが1枚刺さっている。焼け石に水感が出ている)
思い出のカード達(ローグ)
ザリルは微妙だった。
レジェンドだし強いに違いない、入れようと数多のミラクルローガー(造語)は頑張っていたが、どう考えても墓荒らしの方が強かった。旧神の最後の方はデッキに入ってなかった。
影の一閃は貴重な除去だった。
当時のミラクルは序盤が超貧弱(1マナパス、2マナヒロパ殴り、3マナ殴ってヒロパがデフォ)で、トテゴや地底、ファンドラルなど一閃がないとどうしようもない相手が多数いた。冷静に考えると糞重い除去だが、コンボが要らなくて便利なのでみんな使っていた。
コボルトは、後に僕をレジェンドに連れて行ってくれたコボルトローグの中核。
カワイイ。ナイフを打っても凄いやつ。
思い出のカード達(他)
後に登場する海賊ウォリアーの中核。通称ポリーと爪カト。
2斧をバフする爪カトが特にヤバかった。
順番に海賊出しながら顔殴って、最後に5斧持つとローグは死ぬ。(実体験)
無貌に殴られたら確実に負け、無貌を昏倒したらちょっと希望が見えてくるという、そこで負けかそれとも勝負続行か、みたいなミニオンだった。昏倒してもまだ続行なところが悲しいがしょうがない。25だからね。
地底はトテゴでマナが下がるのが酷かった。無貌を昏倒し、地底に一閃を打ち込んで、ミラクルはハンマーで血まみれになりながら歯を食いしばっていた。
こいつらの全盛期はヤバかった。
ヨグは旧神の末期ぐらいにヤバさが少しずつ露呈し始め、カラザンで爆発した。
最初、マルフィリオン君が強さに気付いた。ドルイドが絶対返せない盤面をヨグが返した。次にジェイナが気付き、なんか最後はウォリアーとかにも入ってた気がする。強かったし理不尽感が凄かった。最後にベンが気付き、祭りは終わったのだった。
8マナ荒野はクソ強かった。ローグは死んだ。
ナーフされて9マナになると、途端に弱くなった。1マナの大切さを教えてくれた。
ワン・ナイト・イン・カラザン
マンモス年一発目のアドベンチャー。
明るいおっさんがパーリナィをプロデュースしてくれるというトレーラーに、HSプレーヤーたちの心は見事にパーリナィし、嬉々として毎週塔を上ったのである。
カラザン最終期のメタデータ(Tempostorm)
https://tempostorm.com/hearthstone/meta-snapshot/standard/2016-11-19
当時のミッドレンジシャーマンは通称「オールレンジシャーマン」。
序盤中盤全くスキがなく、カラザンで得た爪とポータル駆使してそれ以前にいた他のアグロやテンポを駆逐し、トログ、トテゴ、野獣の精霊で序盤を固め、中盤からは地底で抑えつつサンダーブラフで盤面制圧を行いつつ爆発力を秘めるという、まさになんでもアリの状態で覇道を歩んでいた。
ティア2の下位に並ぶマリゴス系やフリメは、シャーマンに一発入れやすいという理由でここにいた。世界の中心はスロールだったのだ。
僕は当時はマリゴスローグでシャーマンと戯れていた。
皇帝とマリゴスは当然だが、隠蔽が抜けているのが特徴で、ミラクルの回し方がちょっと違う。
上手く皇帝を使うと10ターン目には30点が余裕で出るが、10ターンまでどうやって生き残るかが問題。
思い出のカード達(ローグ)
クラスカードには他にも闘技場でやたら出る変なフォークとかもいたが、構築では唯一怪盗紳士だけ。ミラクルは、今まで胸を張ってパスしていた1ターン目にやることが出来たという喜びを噛み締めた。
しかし1枚ドローとはいえランダムであり、1/1スタッツは流石に弱かった。真価を発揮するのはガジェッツァン以降であり、〈海賊〉の部分だったのである。
ミラクルローグには「巨人型」というタイプが存在するが、それの根幹たる魔力の巨人もカラザン出身。0マナで8/8を出すインチキぶりだが、ドルイドもこれを愛用し、かつ相当な速度で出てくる。昏倒で返しても0マナで出てくるので、敵で出ても面倒くさい奴。
思い出のカード達(他)
全盛期は爪が1マナだった。
ヒロパでスペダメトーテムが出れば、3点出ちゃうのだ。しかも3回も殴れるのだ。
パイロブラストは10マナ10点なのに、これは極論1マナで9点だ。狂っている。
なので流石にナーフされ、ガゼッツァンで爪Mk.2がリリースされる。
ポータルはローグには対して刺さらなかったが、他のヒーローを使ってる時はぶっ刺さることが多かったので、やっぱ強かった。
ローグはシークレットハンターが天敵なのだ。
何やったってネコが出てくるし、墓荒らしを凍結で返されるし、ヒロパも痛いし、ハンターには勝てないんだ。レクサーは恐いんだ。恐いんだ・・・。
なので、物凄く記憶に残っている。記憶というかもはやトラウマである。
バーンズはマリゴスローグで採用され、競売人やら墓荒らしを引っ張って強く、皇帝を引っ張って強く、サルノスも強い。終盤はミラクルでデッキが相当絞れるので、狙ってマリゴスを引っ張る場合もある。でも大体はSIかエドウィンを引っ張ってきちゃうおちゃめさんである。
インプは、たまにズーを使うので載せちゃった。ディスカードズーは結構好き。
仁義なきガゼッツァン
ブリコンのデモンストレーションでベンが突然スペルを作り出して度肝を抜かれ、トレーラーで発表された「三つ巴」というコンセプトに、HSプレーヤー達の心は一気に沸騰した。
そして実際に三つ巴が始まったのである。カバールと、翡翠蓮と、海賊の三つ巴が。(定番ネタ)
ガゼッツァンの海には鬼が住んでいた。
結構強いんじゃねーかと言われ実際にやっぱ強かったパッチーズに加え、更新直前にモブみたいに一気に紹介されたバッカニーアが鬼だった。
当初ヘルス2だったバッカニーアは、武器を持てばすぐ3/2になった。そりゃ強いわ。
ウォリアー、シャーマン、ローグに採用され、ガゼッツァン開幕を席巻し、バッカニーアは早々にヘルス1にナーフされ、海に帰っていった。
パッチはしばらく残り環境のアグロに採用され続けていたが、翌年海に帰ることになる。
ガゼッツァン最終期のメタデータ(Tempostorm)
https://tempostorm.com/hearthstone/meta-snapshot/standard/2017-03-19
今思えばそんな印象ほとんどないが、メタスナップを見ると割と多用なデッキが上位を伺う戦国時代だったようだ。
海賊を採用しているアグロ系、強力な回復除去バーストを内蔵したレノロック、カラザンの勢いを残すミッドシャーマン、ファティーグの無い永久機関を搭載した新興翡翠ドルがティア1。
ティア2も多用で、ミラクルもギリギリ引っかかっている。セーフ。海賊にボコボコにされてた印象が強いが、翡翠ドルとレノロックに勝てたからだろうか。
パッチーズの影響で1マナが強化され、レノや翡翠を一撃でブチ抜くために冒険者が採用されている。逆にサルノス、SIといった一年常にミラクルを支えていた名脇役達が抜けている。
結果、相手顔のヘルスを吹っ飛ばすことのみに特化し、冒険者やエドウィンを隠蔽しちゃったりする血の気しかないミラクルローグに仕上がっており、僕は割と好きです。隠して殴りゃあいいんだよ!
さらに墓荒らしと偽造コインが両方存在する唯一のミラクルで、死ぬほどチャリチャリ出来る。6マナで競売人出して段取りしながらチャリチャリしてコイン引いてクソデカエドウィンとか出ちゃう。
思い出のカード達(ローグ)
偽造コインが発表された時、ローグをナメてんのかと思った。
ドルイドが2マナ増える練気持ってるのにローグはコイン!?チャリチャリ出来れば満足だと思われてる!?トップ勝負でこれ引いたらどうすんだよ!!
でも結局入れちゃう。チャリチャリ楽しいです^q^
シャクは、隠れ身しててハンドを1枚増やせるだけの存在。
あんまり強くないが、たまに入っていたりする。
手裏剣は後に上方修正され、マリゴスから打つとエフェクトがカッコよくなった(上方?)。
思い出のカード達(他)
カザカス。墓荒らしもドレイクも競売人も全体4点で薙ぎ倒し、エドウィンも冒険者も問答無用で羊にしてくるやべぇやつ。
ドブネズミ。エドウィンやリロイを寒空に放り出し、競売人を仕事させずにシャドボで葬るやべぇやつ。こいつらはやべえ。なお墓荒らしはハンドに残る模様。
4点というダメージは、ローグに打ってはいけません。ローグのミニオンは大体死んでしまうのでやめて下さい。しかも顔にも打てて、オマケも出てくる。
ローグが隠蔽で対話拒否してるのに、無理やり退化させるのもやめてください。僕のエドウィンを勝手にラプターに変えないで下さい。
どちらも当時はそんなに強くなかった。
蓮華紋搭載のアグロドルイドが暴れるのはウンゴロ以降だし、この頃の翡翠はアーマー挑発ともにヌルかったのでミラクルで食えた。
しかしどちらもまだ本領発揮しておらず、将来的にローグの敵となるヤツらだったのだ。
ミラクル持ってドラプリ自体には有利だったが、隠蔽してもぶち抜いてくるドラポは結構嫌だった。逆にドラポで返せない盤面(競売人+ヘルス6以上のエドウィン等)が並ぶと勝ち確だったので分かりやすい。
ドラプリに負ける時は、大体ドラコニッドから腹裂きを取られるパターン。というかどう考えても普通に5/6はやべえ、なんなんだこいつ。
この項目に乗ってるカードは全部来年にはスタンダードからさよならです。
そう思うと寂しくもあり、せいせいする気持ちもあり。
間もなくワタリガラス年が来る。
ミラクルは回るのだろうか、どうなんでしょうね。
終わり。