【カード評価】妖の森ウィッチウッド(ローグ)
2018年4月13日に実装されるハースストーン新拡張「妖の森ウィッチウッド」のカードレビューです。
僕は割とダラダラと長文を書くタイプなため、全部のカードについてレビューを書くと死ぬほど時間がかかってしまいます。
なのでローグのカード及びミラクルに採用されそうなカードのみの評価になります。
他のカードが見たいという方は、他の方のレビューを見ましょう。
相変わらず僕の個人的なレビューですので、あんまり役に立ちません。
暇な人に暇つぶしに読んでもらい、僕が後で読み返してニヤニヤするための記事です。
真に受けすぎて文句言うとかはやめましょう。
※あくまで「事前」カード評価なので、めっちゃ信じてダスト突っ込んじゃうとかしないようにして下さい。実装後にyagutおじさんのローグ配信を見れば大体正解が分かります。
賞金首
2018年4月にワタリガラス年を迎えるミラクルローグにとって、根本的な問題は「偽造コインがスタン落ちする」という一点に尽きる。
偽造コインは、ハッキリ言ってそれ以前にローグを支えたミニオン「墓荒らし(4/5/4断末魔:コイン1枚)」よりも弱かったと僕は思っている。
理由は、基本的ににトップで引いた時に何のパワーも無い展開が結構あるためである。
ハンドにスペルしか無いミニオン来てくれええええ!からのドロー!偽造コイン!
腹裂き引けばリーサルだああああ頼む頼む!からのドロー!偽造コイン!
よくある話。
あ、涙が。
それでもチャリチャリを円滑に回すためにミラクルローグは偽造コインを採用していた。
実際ミラクルドローの最中に引く偽造コインは優秀で、マナを増やしながらさらに1ドローを行うという神性能を発揮する。
さらに序盤にデカいエドウィンを出せる可能性を秘め、墓荒らしほどの安定感は無いにせよ、爆発力を持ったスペルだったと言える。
さて、「賞金首」の話。
見た通りの4マナスペルである。
「これによりミニオンが死亡したら」という条件はこの際無視して、4マナスペルとして他のスペルと比較してみよう。
比較しやすいように、「3点ダメージ」を固定してみた。
賞金首:3点+コイン確定の1ドロー
側面攻撃:3点+ボードに3/3
ファイボ:3点+3点
なぎ払い:3点+全体1点
怒りの鉄槌:3点+1ドロー
干満の大波:3点+1点+4回復
普通に考えれば多分この中で賞金首が1番弱い。
さすがに3/3の展開とコイン1枚が等価だとは思えない。
構築で誰も使ってない「怒りの鉄槌」よりも、単体だと多分弱い。
ミラクルにコインは重要だし強力だが、それにしたってあんまりな感がある。
「コンボの起動にコインは便利」という話もあるが、コンボ起動するのにその前のターンに死ぬほどテンポロスするスペルを打って大丈夫なのだろうか。
4マナで3点打ってお駄賃(コイン)を貰って、穏やかに過ごせる平和な世の中がくるのだろうか。
さらにまだ問題点はある。
ストライダーと吟遊楽人のおかげで4マナが割と忙しくなったこと。
序盤でエドウィンを出す貴重な勝ち筋の一つが消えたこと。
ミラクルのドロー中に引いてもすぐに使えず止まること。
段取りでも0マナにならないこと。
顔に打てないこと。
山積である。びっくりだ。
それでもミラクルローグはこのスペルをデッキに入れるんだろう。
そしてこれがまともに機能するならワタリガラス年もミラクルは生き続け、これが使えないならミラクルは眠りについてしまうだろう。
ミラクルローグの今後を占う重要な試金石となるスペルである。
結論:もの凄い弱いけど多分使うという不思議なスペル
4点@4点満点(希望的観測)
テス・グレイメイン
ローグには「相手のクラスのランダムなカードを自分の手札に追加する」というムーブがこれまでに存在し、今回も追加されたが、このムーブは基本的にものすごく弱い。
びっくりするほど弱い。
どこぞのクイズマンのように対象が「相手デッキの」なら強いし、「選択する」ならまだマシなんだが、「相手クラスからランダムなカードを持ってくる」のは相当弱い。
除去なら大当たりで、ミニオンでも小当りぐらいはあるが、外れも相当多い。
オールレンジシャーマンやら海賊やらをギリギリの状態で必死に捌いている最中に、トーテムの力やらシールドスラムやらを持ってきてウケを狙わられても困るのである。
あ、涙が。
というハッキリ言ってクソ弱い「相手クラスの〜〜」系ムーブの光明になり得るのが、テス様になる。
僕はまだテス様は強くないと思う。「ランダム」の部分が引っかかる。
現状だと幻覚のみ相手クラスからの「選択」が出来るが、この選択可能なスペルもしくはミニオンがあと2種は無いと、テスはおもしろカードの域を出ないだろう。
結論:まだ早い。だがテスは環境に2年いる、慌てるな
2点@4点満点
掏り取り
2マナ1ドローというドスもびっくりの低効率で、しかもドローが「相手クラスのランダムなカード」。
1ターンに何回も使えるが、使うごとにテンポを失っていき、ハンドにはトーテムの力が!
結論:幻覚を使おう
1点@4点満点
ブリンク・フォックス
ちょっと大きくなって、パッチを連れてこなくなった怪盗紳士。
怪盗紳士の価値は1マナでパッチを連れてくることが大部分を占めていたので、この狐はその点で厳しい。
そして後述の通り3マナは共通ミニオンに強力なのが来たので、そっちを使おう。
結論:ていうかランダムはやめて下さい
1点@4点満点
卑劣な一撃
2マナで2点飛ばせる。4マナだと4点、6マナで6点。
6ターン目に6点ミニオンに飛ばして除去してターンエンドしてそれで勝てれば良いが、そんなコントロール展開はローグには無い。
前ターンに出した競売人が生き残りこれでドロー出来まくれば良いが、競売人は生き残らないし、万が一生き残ってればこのスペルよりも他のスペルなりミニオンなり出した方が良い。
2マナは重いのでミラクルの種にもならない。
1マナ1点か、顔に打てれば良かったのになぁ。
結論:ローグの2マナは重い
1点@4点満点
人斬りバッカニーア
弱い。が、キングスベインローグには入る。
前身が4/5/4だったのに、パワーダウンしてしまった。
コンボ要る?
結論:人斬りの割に攻撃が低くない?
1点@4点満点
ミストレイス
4ターン目にこれを出したとする。
そして除去されないとする。
5ターン目に打てる木霊はせいぜい2発か頑張って3発。
レイス先生は5/7か6/8になる。これ自体はまぁまぁ。
だが肝心のローグの木霊が相当弱い。共通の木霊は3マナかかる。
さらに元々4マナ帯が埋まっていることもあり、結局使われない。
結論:1マナ木霊スペルを下さい
1点@4点満点
亡霊カトラス
これまでローグには幾つかの武器が追加されて来たが、大体役に立たないという伝統がある。
ヒロパが打てなくなるし、武器バフを持ってるせいか追加される武器の性能自体が元々低いからだ。
その意味ではキングスベインは貴重な例外だったし、3/3武器のシャドウブレードもそんな伝統を打破すべく割と健闘した部類だろう。
そして亡霊カトラスは、ローグの伝統に真っ直ぐに従う素直な武器である。
伝統の通り、見なかったことにされるだろう。
結論:攻撃も増えればワンチャンあった
1点@4点満点
呪われた漂流者
召喚されたターンに相手のミニオンにのみ攻撃可能な「急襲」というギミックを持つ。
急襲の利点は、有利トレードに尽きる。
ボードに出してすぐに相手ミニオンを一方的に処理し、出したミニオンがまだボードに残っているという状態が強い。
割と面白そうなギミックだと思う。
で、漂流者である。
ヘルスが3しかない。タールクリーパーを殴って相打ちになる。
まぁほぼ有利トレードは出来ず、良くて相打ちだろう。
ミニオンがボードに残らないのではスペルを打ってるのと変わらない。
ということは、6マナ5点スペルと言える。コンボカードが1ドロー出来る。
ドルイドの星の炎というスペルと良く似ている。6マナ5点1ドロー。
漂流者は顔に打てず、挑発にも引っかかり、その代わりに腹裂きをドロー出来る星の炎と言える。
結論:星の炎を使ってるドルイドはいない
1点@4点満点
貌を蒐めるもの
3マナ2/2で1ドローという性能は、効率が良くない。
2/2/3でデッキの秘策を選択ドローしたり、3/3/3で相手デッキからコピードローしたりするご時世である。
そしてドロー内容は「ランダムなレジェンドミニオン」。
構築環境だと、大体どのデッキにもレジェンドカードは含まれている。
じゃあレジェンドが単純に強いのかというと、そういうわけではない。
デッキに合ったレジェンドを採用し、レジェンドに合うようにデッキを作っているからだ。
何が言いたいのかと言うと、レジェンドカードはランダムに持ってきて嬉しいものではないし、持ってくると嬉しいようなレジェンドはデッキに入っているよね、という話。
なのでドロー内容もいまいちといえる。
普通にデッキからドローした方が多分強いだろう。
また木霊の意味もいまいち薄い。
木霊を活かす場合は9ターン目にこれを3回出すことになるが、ハンドに来たランダムなレジェンドが相手を殴るのは一体いつになるのか。
結論:僕は「ランダムな〜をハンドに加える」という効果がそもそも好きじゃないです
1点@4点満点
真面目に採点した結果、1点ばかり付けてしまった気がする。
しかし危ぶむなかれ、なんと今回は中立に期待の新鋭が追加された。
思い返せばアジュアドレイクも、そもそも競売人も中立ミニオンである。
こいつらが、次代のミラクルを担う可能性は多分にある。
沼地のドレイク / ヘンチ・クランのゴロツキ
どちらもかなり強力。
しかも全てのヒーローの中で、ローグが最も適していると言える。
これらのミニオンは2ターン目のヒロパを正当化し、3ターン目に圧力を加え、相手ヘルスを圧迫出来る。
ドレイクのデメリットはローグには軽く、3ターン目に出る5/4が強いということは回廊漁り虫が証明してくれている。
ゴロツキは出たターンに4/4、次ターンには5/5となり非常に強力。
ミラクルローグが勝つために最も重要なことは、相手顔のヘルスをどうやってリーサル射程圏内に持ってくるかに尽きる。
ボードコントロールを捨てて顔を詰める重要な勝ち筋があり、これを行うためには事前にある程度相手のフェイスを詰めて置かなければならない。
ヘルスが10になればリロイ+冷血でワンチャンスであり、14ならば腹裂きを追加しワンチャンス。
なので、序盤のミニオンによるダメージの蓄積は重要になる。
ドレイク、ゴロツキが一発顔を殴れるだけで、以降の展開はグッと良くなるだろう。
両ミニオンともに非常に強力でミラクルでも普通に採用される。
デッキバランス的にも、SI-7を抜いて採用する価値はある。
結論:実質ローグのクラスカード
4点@4点満点
以上になります。
他にも面白そうなカードが色々とあるけど、キリが無いのでここまでとします。
ミラクルローグの未来はぶっちゃけ賞金首次第です。
かと言って、コイン無しで競売人からちょろっと2ドロー出来る程度じゃあミラクルの意味が無い、テンポローグで良い、もっとチャリチャリしないとミラクルじゃない。
ていうか全カード発表の後にレビューをすると、日程がカツカツで厳しいなぁ。